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『WEEKEND BLUES』は、『運命じゃない人』で大きな注目を浴びる新鋭・内田けんじ監督の魅力を再確認できる興味深い作品だ。
この2作品には、登場人物たちの関係を塗り替えていくような緻密な時間軸の操作や、真面目で正直ではあるがゆえに損をしている会社員を中心としたドラマなど、明確な共通点がある。だが、内田監督は、同じアイデアを単にスケールアップしているわけではない。2作品の結末から浮かび上がるヴィジョンは、まったく異なるものだ。
『運命じゃない人』は、最初は会社員・宮田の世界を描く映画に見えるが、彼の周囲で本人が知らぬ間にとんでもない事が起こっていたことが次々と明らかになり、宮田の世界ではなく、世界の中の宮田を描く映画へと変貌する。一方、『WEEKEND
BLUES』は、最初は会社員・山本の世界を描くように見えるが、本人が記憶を失っている間にとんでもない事が起こっていた事が次々と明らかになり、(ここからが大きく異なるのだが)日常生活の中では見えなかったもうひとりの山本の世界が描き出されることになる。
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